ざっくり書いてみた!黒人音楽の発展・歴史と社会の関係!

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こんにちわ。シンガーソングライターのふわはるなです。

みなさん、洋楽(英語の曲)はよく聴きますか?

 

私が洋楽を聴くようになったのは、大学に入ってからでした。(遅いね。笑)

 

「洋楽」には様々なジャンルがありますよね。

ルーツをたどると、「黒人音楽」が影響している事が多いです。

 

今回は、「黒人音楽」の発展・歴史・ジャンルについて、ざっくり書いてみますね!

黒人の教会音楽

「黒人の教会音楽」は始めは、「白人に管理されていた教会」から発生しています。

 

南北戦争後の「奴隷解放宣言」に伴い、

白人に管理されない、「黒人の教会」を建てる事が許されるようになりました。

そして、黒人の教会から「賛美歌・霊歌・ゴスペル」へと成熟し、常に外へ波及していく事となります。

 

ブルース

ブルースは、労働歌から発展しました。

ブルースの始まりは、1900年とも1903年とも言われています。

のちの、1950年代ごろに現れるロック(ロックン・ロール)に影響を与えます。

しかし、1970年代までは受難の時代が続きます。

最初は、キリスト教信者から、「悪魔の音楽」と忌み嫌われました。

酒、ギャンブルとの結びつきがあった為、社会から厄介者とされました。

 

1950年代は、一部のロックミュージシャンから支持を受けましたが、60年代には黒人の若者にも嫌われていたそうです。

というのも、当時の若者は、都会的なソウルやロックを好んで聞いていました。

その為、ブルースは退廃と自滅のイメージのある、古い音楽として見られていました。

ジャズ

ジャズはニューオリンズが発祥の地といわれています。

黒人の強烈な打楽器的リズムと、即興的な音作りがジャズの誕生をもたらしました。

ニューオリンズは、1718年に正式に発足しました。

ここは、「アフリカ・カリブ海・スペイン」などの、いくつもの文化が交じり合う、異国情緒あふれる独特な土地でした。

 

ニューオリンズの黒人奴隷は、フランス統治時代の「コド・ノワール法」という黒人法に縛られていました。

しかし、ニューオリンズの黒人法は、彼らにある程度の権利を認めていました。

例えば、日曜日や祝日には働かなくて良かったんです。

また、アメリカ南部の他の地域では、アフリカから持ってこられた歌や踊りが禁止されていました。

これは、反乱が起こる事を恐れた為です。

 

例えば、「仲間との交信に便利になる。」という理由で、「太鼓」を黒人に与えませんでした。

 

しかし唯一、黒人に「太鼓」を叩かせたのもまた、ニューオリンズでした。

もちろん、身分格差は歴然とあったものの、あまり厳しい主従関係がありませんでした。

ジャズが比類のない音楽ジャンルとして確率したのは、ニューオリンズという町が重要だったんですね。

ロック(ロックン・ロール)

白人のカントリー音楽と、黒人のリズム、ブルースの影響を受けた音楽です。

最初はレイス・ミュージックと呼ばれてました。

その後、「アラン・フリード」というDJによって、「ロックン・ロール」という呼び名に変えて、広められました。

 

そして、白人シンガーの「エルヴィス・プレスリー」によって歌われる事で、爆発的に広まりました。

彼の活動によって、若者から絶大な支持を受ける事になったジャンルです。

ヒップホップ

ニューヨークの、「サウス・ブロンクス地区」が、ヒップホップ発祥の地とされています。

この地区は、都市政策のシステムの中で、貧困層の黒人やヒスパニックが集められた地区でした。

 

アメリカは、1970年末から景気減退・極度のインフレに見舞われ、徹底して支出の削減政策を打ち出します。

そして、都市よりも土地や労働費の安い、海外へ工場を移転しました。

その為、低所得者層の生活は圧迫しました。

さらに、都市計画のための強制立ち退きなど、経済的な格差だけではなく、非白人に対する軽視も示していました。

 

ヒップホップという文化は、「人種」という不平等を強調し、意義申し立てを行う為の「表現方法」でした。

「演奏空間の制限」という共通点

黒人的な要素を持つ音楽ジャンルは、演奏空間を制限される傾向がありました。

ジャズ

「黒人の荒々しい音楽」というイメージを持たれていたジャズ。

白人社会からはしばしば、白い目で見られ、クラシック音楽への脅威とされる事がありました。

 

極端な話で、「音楽ではないもの」とみなす人もいました。

 

ジャズが演奏される空間は、「社会的悪所」とみなされ、

1920年以降にニューヨークのブロードウェイでは、深夜以降の演奏・ダンスを禁止する法律が作られました。

ヒップホップ

ヒップホップでは、韻(いん)を踏みながら、しゃべるように歌う「ラップ」という音楽手法があります。

「政治的な主張」を行う事がある為、聴きに来る黒人の若者が、「犯罪に従事するのではないか。」と警戒される事がありました。

その為、ライブイベントでは、白人の警備員が雇われ監視の中行われました。

ロック(ロックン・ロール)

1950年代に、南部各地で行われていた「ロックコンサート」。

「トラブル発生の危険がある」として、コンサートを人種別で行う命令が出されたり、人種別に会場内を区切るなどがされました。

 

まとめ

「黒人音楽」においては、人種差別なしには、各ジャンルは生まれてこなかった事が分かりますね。

そして、今確立しているジャンルに、多様な影響を与えてきたんですね。

 

ぶっちゃけ。。調べてみて思ったのは、「音楽ジャンルって多すぎるわ!」でした。(笑)

 

「音楽」全体のジャンルは、とにかく幅広く、世界中に溢れています。

沢山の国や、島の音楽についても、探求していく機会があればなぁと思います。

 

今回のざっくりした記事が、誰かのお役に立てれば幸いです。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ふわはるな

Twitter→@fuwa_haru

 

参考にした文献です!

  • 奥和宏.アメリカン・ルーツ・ミュージック.東京,株式会社音楽之友社,2004,215p.
  • リロイ・ジョーンズ.ブルース・ピープル.東京,株式会社音楽之友社,2004,287p.
  • 柳生望.ロックン・ロール・アメリカ ポップの社会史.東京,オセアニア出版社,2006,250p.
  • ジェームス・M・バーダマン.ロックを生んだアメリカ南部.東京,日本放送出版協会,2006,302p.
  • 森正人.大衆音楽史.東京,中央公論新社,2008,276p.
  • 泉山真奈美.河地依子.高見展.ブラック・ミュージック入門.東京,河出書房新社,2008,254p.
  • 前田絢子.エルヴィス、最後のアメリカン・ヒーロー.東京,角川学芸出版,2006,227p.
  • 陣野俊文.21世紀のロック.東京,株式会社青弓社,1999,230p.