響かせる場所・響きのある声とは?歌の共鳴を感じる練習について!

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こんにちは。シンガーソングライターのふわはるなです。

歌を習っていると、「声を響かせましょう。」と、よく言われますよね。

しかし、「響かせる」って、どういう事でしょう?

また、具体的にどうやって、響いている事を認識するのでしょうか?

想像ができなくて、すごく難しいですよね。

今回は、「響きのある声・共鳴」について、書いてみますね。

「共鳴」とは?

「空洞・空間」を利用して、「音を拡大・増幅させる事」が「共鳴」です。

 

まず、空気を乱し、音を作るものを「振動器」と呼びます。

「声帯」は、それにあたります。

 

「声帯」が振動すると、「声帯原音」と呼ばれる、小さな音が鳴ります。

しかし、このままでは小さすぎる為、「共鳴」によって増幅させる必要があります。

 

「声帯」から出た音は、他の「振動の元となる空間」を刺激し、周波数を合わせて振動させます。

これによって、「共鳴」が起こり、音量が増します。

うまく共鳴ができると、「芯のある大きな声」になります。

 

共鳴には2種類あります。歌唱で起こるのは、「共振共鳴」と呼ばれるものです。

「共振共鳴」→2つの振動器が、同じピッチ(音の高さ)で振動し、生じる共鳴の事。

「共鳴腔」(きょうめいくう)について

共鳴させる空洞の事は、「共鳴腔」と呼びます。

これは、ピアノや、ギター等の弦楽器に共通しています。

 

それらの楽器には、音を増幅させる為に、必ず空洞があります。

 

人の身体は、共鳴腔の大きさ、状態を自由に変える事のできる、すごい楽器です。

1人1人、倍音の量によって、独特の共鳴となります。

 

※倍音→ある音の振動数の、整数倍の振動数を持つ音です。

基音(基本となる周波数)を1として、その第2倍音、第3倍音となります。

 

声帯と共に振動できるよう、喉(のど)は自由である必要があります。

「3つの共鳴腔」

共鳴腔は、声を豊かに聞こえさせる、「倍音」を付け加える働きをします。

横から見た断面図を見ると、分かりやすいです。以下、3つの部分が、共鳴腔と考えられています。

 

1・口腔(口の中)

2・鼻腔(鼻の中)

鼻の穴は細いと思っている人が多いですが、実は何重にもヒダが分かれています。

重なっているヒダから鼻水が作られています。

3・咽頭腔「いんとうくう」=(声帯から上にある、喉の空間)

まずは、息の流れを意識してみよう。

「声」は「息の上」に乗って、流れていくものです。

上手な共鳴を得る為に、「息の流れ」を意識してみましょう。

息の流れは、大きく分けて3つです。

 

1・「口からのみ」の息の流れ

2・「鼻からのみ」の息の流れ

3・「口と鼻の両方」からの、息の流れ

 

では、息の流れを声に出して確認してみます。

1・「口からのみ」の息の流れ

五十音の、「は」を使って確認します。

息の摩擦音から始まる「H」と、母音の「A」の組み合わせです。

 

口を開けた状態のまま、「HAAAAA・・・」(はぁー)、と声を出しながら、口で呼吸をします。

 

声を出している時に、鼻をつまんでみましょう。

すると、音色が変わらない事が確認できるはずです。

今度は、手のひらで口を押えてみます。声も息も止まる事が分かります。

2・「鼻からのみ」の息の流れ

五十音の、「ん」を使って確認します。

本来なら「口から出す声」を、「鼻から出す」事が、「ん」の基本的な発音です。

口を閉じた状態で、鼻から呼吸をして、「NNNN・・・」(んー)、と声を出します。

そして、だんだんと口を開けていってみましょう。すると、口を押えても音色が変わらない事が確認できます。

今度は、鼻をつまんでみましょう。すると、息も声も止まる事が分かります。

3・「口と鼻の両方」からの、息の流れ

五十音の、「ま」を使って確認します。

子音の「M」と、母音の「A」の組み合わせです。

「MAAA・・・」(まー)、と声を出してみましょう。

 

声を出している時に、鼻をつまんでみてください。

また、逆に口を押さえる事も試してみてくだい。

 

「ま」の場合は、鼻をつまんでも、口を押えても、息は止まりません。

しかし、音色が変わる事が分かります。

 

両方からの息の流れが、同時にできるという事は、声を出した時に、共鳴腔を上手く使うカギになります。

息の流れを調整できるように、共鳴感覚を確認してきましょう。

共鳴させるメリット

共鳴腔を上手く使って、声量を増幅させると、声帯の負担を軽くする事ができます。

それでいて、芯のある大きな声を出す事が可能になります。

歌い手側は疲れにくくなりますし、よく通る声は、聴きとりやすいというメリットがあります。

 

まとめ

以上で述べたように、体には空洞があります。

歌う上では、この空洞の共鳴を、上手に使う必要があります。

音色、声量、聞こえやすさに影響する、大切なポイントです。

コツをつかめると、声帯への少ない負担で、声が出しやすくなりますよ。一緒に頑張りましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ふわはるな

Twitter→@fuwa_haru