「どうすれば、良い声が出せるか?」と考えた事はありませんか?
がむしゃらに声を出しても、良い声と思ってもらえません。
人が感動する音というのは、特徴があります。
そこを押さえておくと、良い声を出すヒントになります。
この記事では、「良い声」について解説していきます。
もくじ
良い声とは
良い声とは、聴く側が心地よく感じます。
そして、発声に無理がなく、本人も歌ってて気持ち良いです。
例えると、以下のような感じです。
・明るい
・はっきりしている
・やわらかい
・あたたかい
・透き通っている
歌い手も、聴き手も、どちらも心地よく感じます。
響きのある声
良い声とは、響きのある声です。
体の空間を利用して、反響させる事で、音が増幅されます。
それを、「共鳴」といいます。
例えば、ギターやピアノには、その為に「空間」があります。
「共鳴」がなければ、どんな楽器の音も、薄っぺらく聞こえます。
声は、「声帯」で発生します。
それは、小さな2枚のリードでできています。
息が通る時に、「空気抵抗」で鳴ります。
最初はとても小さな音です。
空間を使って、上手に響かせられると、良い音になります。
良い声の成分は、「倍音」
「良い声」=「倍音が豊か」です。
世界のあらゆる音には、倍音が含まれています。
人は基本的に、それらを「1つの音」として感じます。
例えば、「川のせせらぎ」、「鳥の声」といった感じです。
「そーゆう音だ。」と、認識しているものです。
しかし、実はその中に、「色んな高さの音」が混ざっています。
その音の集合体が、「1つの音」に聞こえています。
歌にも倍音が含まれています。
倍音がある事で、人はリラックスしたり、感動したりするんですね。
倍音とは?
倍音とは、どんなものでしょう。
その要素になるものから、3つに分けて説明しますね。
・周波数について
・倍音の元→「基音」(きおん)
・倍音について
順番に解説していきます。
周波数について
音は空気の振動です。
1秒間の振動数を、「周波数」と呼びます。
振動数が多いほど、「高い音」になり、少ないほど「低い音」になります。
例えば、男性より女性の方が、声が高いです。
なぜなら、「たくさん振動しているから」なんですね。
倍音の元→「基音」(きおん)
音楽では、基準になる音程(音の高さ)を、「基音」といいます。
それは、「基準になる音」なので、一番低い周波数で鳴ります。
「ド・レ・ミ」といった音程は、基音によって決まります。
「一番低い周波数」が基準です。
倍音について
倍音は、基音を元に、「倍の高さの周波数」を持っています。
倍の音なので、「倍音」なんですね。
例えば、「ドの音」を基音とした場合、以下のようになります。
人の耳は、「ドの音が鳴っている。」と感じます。
しかし、実は2倍、3倍の音も混ざっています。
さらに、4倍、5倍・・と、上の周波数もあります。
このように、音には「倍音」が含まれています。
音色の違い(ねいろ・おんしょく)
音色は、「その音の特色」の事です。
音色の違いは、倍音の違いです。
基音が「音程」を決めますが、倍音が「音色」を決めます。
「ギター」と「ピアノ」で、同じ高さの「ド」を出しても、音色が違いますよね?
倍音は、「1つの音」を作る、「音の成分」という感じです。
2つの倍音
倍音の種類を紹介します。
大きく、以下の2つに分かれます。
・整数次倍音(せいすうじばいおん)
・非正数次倍音(ひせいすうじばいおん)
それぞれ、特徴があります。
整数次倍音
基音の振動数に対して、整数倍の周波数を持ちます。
(※整数=1、2、3、とかの数字の事)
これが多く含まれると、抜けの良い、通る声という印象を持ちます。
楽器であれば、トランペットや、オーボエがそうです。
華やかで、目立つ音がしますね。
非正数次倍音
不規則な周波数。整数ではない(0.5とか)数値を持ちます。
「音階を捉えていない音」という印象です。
雑音や、ノイズのようなものです。
自然音、ささやき声や、ハスキーボイス等に含まれます。
倍音がないと?
倍音が含まれていないと、単調な音がします。
調律に使う音叉(おんさ)や、TVやラジオの時報(「ピーッ」という音)がそうです。
これは、「純音」といって、自然界には存在しません。
基音だけで鳴っていて、機械的で、無機質な音がします。
倍音が少ないと?
倍音が少ないと、輪郭の丸い、やわらかい音になります。
例えば、フルートや、リコーダーは倍音が少ないです。
優しく、綺麗な音が出ますね。
しかし、深みのある音を作るには、この楽器だけでは物足りないと感じます。
なぜなら、倍音が少ないからです。
倍音は多すぎてもダメ
倍音は、多すぎてもダメです。
例えば、シンバルの音があります。
「ジャーン!!」といった、とても大きな音がしますね。
インパクトはありますが、心地良いか?となると、「耳が痛い、、」となりますよね。
倍音は、含まれるバランスが大切という事です。
まとめ
ここまで、「良い声」について解説してきました。
・良い声は倍音が豊か
・一番低い周波数が基音
・基音の倍で鳴っているのが、倍音
・音色の違い=倍音の違い
・倍音には2種類ある
・倍音は少なすぎても、多すぎてもNG
ただ大声を出すだけでは、良い声とは言えません。
良い声の特徴を押さえておくと、上達の近道になります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
ふわはるな