ちりめんビブラートはだめ?嫌い?原因と直し方

Pocket

「ちりめんビブラートしかできなくて、、」と、悩む人は多いです。

ちりめんビブラートは、繊細で豊かな感情を表現します。

しかし、使いたくない所でかかってしまうと、「ただ声が震えている」と思われてしまいます。

この記事では、ちりめんの改善方法を紹介します。

ちりめんビブラートとは

「ちりめんビブラート」とは、ちりめん布のような、「細かく震えるビブラート」です。

これは「喉でかけるタイプ」のビブラートに分類されます。

「ちりめん」は癖になりやすい

「ちりめんビブラート」はとても癖になりやすいです。

なぜなら、高音が歌いやすく感じるので、結果的にこれに「逃げやすくなる」からです。

自分の意思に反し、ビブラートがかかってしまいます。

ちりめんビブラートのデメリット

ちりめんビブラートのデメリットは、以下の4つです。

・扱いにくい

・「不安定」な印象

・喉ビブラート=声帯の負担になりやすい

・コントロールできない

これについて説明します。

扱いにくい

ちりめんは「どのタイミングで使うか」が大事です。

それを間違えると、相手が不快に感じる可能性もあります。

言うなれば、「諸刃(もろは)の剣(つるぎ)」です。

 

ボイストレーナーも、基礎的な話では推奨しません。

良い面、悪い面があります。

「不安定」な印象

ちりめんは「震え声」の為、ビブラートの揺れが「不規則」です。

すると、「不安定・不快・不自然」といった印象を与えやすいです。

喉ビブラート=声帯の負担になりやすい

「ちりめん」は、喉の一部が緊張して(力んで)かかるビブラートです。

喉周辺が力んでかかるビブラートは、「喉ビブラート」と呼ばれます。

喉が「ちょっと力んで」声帯を鳴らしているので、声帯の負担になる事があります。

コントロールできない

勝手に声が震えてしまう事が多いです。

声は「息」から始まるので、「吐く息」をコントロールできないと、ビブラートも上手くいきません。

「自分の意思に反して震えるビブラート」は、発声のどこかに問題があります。

ちりめんビブラートの原因

ちりめんビブラートの原因は、1つではなかったり、人によって違ったりします。

以下の7つがあります。

・精神的な緊張

・「体のどこか」の力み

・「声帯」が脱力しすぎ

・「声帯周り」の筋肉不足

・息がすぐ出ちゃう、呼吸が浅い

・「舌」の筋力不足

・「声帯を閉じる力」と、「息量」のバランスが悪い

順番に説明していきます。

精神的な緊張

精神的に緊張しているパターン。

人は緊張すると、呼吸が浅くなり、そのコントロールができなくなります。

緊張を「ガチガチ」と表現しますが、体が強張る(こわばる)と、息が吸えないし吐けません。

心の緊張は呼吸と連動します。

「体のどこか」の力み

また、「体のどこか」の筋肉に、無意識に力が入っていませんか?

筋肉は声帯周りだけではありません。あご・首、胸、お腹にかけての腹筋。

これら、どこの筋肉に「力み」があっても、発声に影響します。

ビブラートも不規則になったり、止まったりします。

 

そして、普段から力んでいる状態が自然になっていて、自覚がない事がほとんどです。

「力を抜いて」と言われても、「力が入っている状態」を感じられない為、直す事が大変な人が多いです。

「声帯」が脱力しすぎ

「脱力」は良い事に聞こえますが、全てがそうではありません。

歌う時に「脱力して」と言われると、声帯まで脱力しすぎてしまう事があります。

 

声帯は隙間なく、ぴっちり閉じていないと、張りのある声になりません。

弦楽器と同じで、弦(声帯)をピンと張らないと、音がしっかり鳴りません。

 

声帯は、2つのヒダが打ち合って音が鳴る為、そこに隙間があると息が抜けます。

不要な力は入れてはいけないのですが、「声帯を閉じる力」は必要なので、よく混乱する人がいます。

声帯が「脱力しすぎている」と、よくありません。

「声帯周り」の筋肉不足

声帯周りの筋肉が未発達だと、「程よい力」で声帯を張る事ができません。

声帯を取り巻く縦と横の筋肉を使って、ゴムの伸縮のように動くからです。

歌う筋肉は、発声でしか鍛えられません。

ロングトーンなど、基礎練習で鍛えましょう。

息がすぐ出ちゃう、呼吸が浅い

「ちりめん」になる人は、息がすぐに出ていってしまう事が多いです。

息がすぐ出てしまうのは、「胸式(きょうしき)呼吸」になっていて、呼吸が浅くなっている可能性が高いです。

※「胸式呼吸」=肋骨(ろっこつ)周りの筋肉が動き、肺に空気を送ります。

この呼吸法は、吐く息をコントロールできない為、すぐに出ていってしまいます。

 

例えば、「輪ゴム」をイメージしてみてください。

引っ張って離すと、すぐ元のサイズに戻りますよね?

これと似ていて、「元に戻る時」のコントロールができず、息がすぐに出てしまいます。

 

息をコントロールするには、横隔膜を使う「腹式呼吸」がいいです。

この呼吸は、「肺の下のスペース」を使う為、「骨」に邪魔されません。

息がたくさん入り、さらに横隔膜の支えによって、息がすぐ出ていかないメリットがあります。

「舌」の筋力不足

舌に筋力がないと、「舌の位置」が安定しない為、声が震えます。

舌が揺れると、息の通り道もブレます。

 

例えば、久しぶりに筋トレをした時、プルプル震える事がありますよね?

あれは、その場所の筋肉が育っていないからです。

 

舌も、「固定する筋肉」が育っていなければ、それと同じ事が起きます。

舌と声帯は距離が近い為、悪影響が出やすいです。

「声帯を閉じる力」と、「息量」のバランスが悪い

声帯をピンと張る(閉じる)力と、「息の量」のバランスが大切です。

バランスが悪いと、以下の事が起きます。

・声帯周りの筋肉が未発達→弱々しいビブラートになる

・呼吸が浅い→歌う余裕がない

・余裕がない→体に(無駄な)力が入る

このように、歌はバランスが大切です。

ちりめんビブラートの直し方

ちりめんビブラートの直し方についてです。

以下の6つです。

・正しい姿勢

・ストレッチ

・喉の空間を開く

・息を安定させる(腹式呼吸を意識する)

・真っ直ぐ声を伸ばす練習をする

・舌の筋力をつける

それぞれ説明していきます。

正しい姿勢

まず、「正しい姿勢」です。

「悪い姿勢」は体に負担がかかる上に、「筋肉の可動域」が狭くなる為、良いパフォーマンスができません。

 

悪い姿勢の代表としては「猫背」です。

頭痛の原因になったり、四十肩で腕が上がらなくなったりします。

※ちなみに、人体は猫背のように、「内側に内旋(ないせん)しやすい構造」をしています。

 

下の図を参考にすると、左側が正しい姿勢で、右側は猫背です。

正しい姿勢で行うトレーニングは、非常に意味を持ちます。

 

姿勢について知りたい人は、下の記事もご参考ください↓

歌に姿勢が大切な理由・イラスト・解説・やり方

ストレッチ

「喉・首・肩」が緊張しないように、歌う前はストレッチをして、血流を良くします。

ストレッチは「ゆっくり」やりましょう。いきなりバキバキと動かすと、痛めてしまいます。

ゆっくりほぐして、血流を良くしましょう。

喉の空間を開く

喉をリラックスさせて、空間を開きましょう。

喉が締まってくると、声帯周りの筋肉に過剰な力が入ります。

リラックスして、喉の空間を確保します。

息を安定させる(腹式呼吸を意識する)

「息の量」と、「圧力」を一定にしたいです。

ビブラートは息の揺らぎによるものなので、息は「土台」です。

「長く・安定した息」を吐く練習をしましょう。

 

重要なのは、「横隔膜」です。

横隔膜の下には骨がない為、肺が大きく(下に)広がり、沢山の息を吸い込む事ができます。

また、横隔膜は「随意筋(ずいいきん)」といって、自分の意思でコントロールできる筋肉です。

 

犬の呼吸のような「ドッグブレス」で、横隔膜を動かすトレーニングを取り入れましょう。

これによって、固まっている横隔膜を動かしていきます。

横隔膜が動くようになると、吐く息がコントロールできるようになり、はっきりしたビブラートに繋がります。

真っ直ぐ声を伸ばす練習をする

ロングトーンで、声を真っ直ぐ、均等に出す練習をしましょう。

声は、「長く真っ直ぐ出す」方が難しいです。

横隔膜という、「見えない所の筋肉」を使う為、「鍛えるイメージ」が湧きにくいからです。

 

コツとしては、おヘソから、握り拳ひとつ下(5〜10㎝)くらいの所に丹田(たんでん)という場所があります。そこを意識すると良いです。

※実際に臓器が存在する訳ではなく、ただ昔から「気力が集まる場所」とされています。

丹田に力を込めて、息がすぐに出ていかないよう、意識しながらロングトーンの練習をしましょう。

 

感覚が掴みにくい場合は、弓矢を構えている自分をイメージしてください。

弦をギリギリまで強く引き、狙いを定めて「今まさに矢が飛び出そうとするのを、グッと耐えて支えている状態」。

この弦の役割を果たしているのが、「横隔膜」や「丹田」です。

息(矢)が勢いよく漏れ出さないよう、しっかりと支え(キープ)ましょう。

 

声が震えたり、揺らいだりした時は、息が不安定になっている可能性があります。

声がブレた瞬間「あ、今お腹の支えが緩んだな」と気づく事ができれば、ロングトーンは一気に上達します。

舌の筋力をつける

舌に筋力がないと、それを狙った所に「固定」する(止めておく)事ができません。

意識的に固定できると、喉の空間を確保でき、豊かな響きが作れるようになります。

滑舌が悪い人はそもそも、「舌が硬い」(=筋肉がない)です。

 

基礎練習として、「ラ行」の「ラ」を、同じ音で続けて発音する方法があります。

上顎の前方(上の歯の付け根の少し後ろ)にポコっと膨らんだ固い天井があります。

ここを「硬口蓋(こうこうがい)」と呼びます。

「ラ、ラ、ラ」と発音する時、毎回この同じ場所に舌先がしっかり当たっている事が理想です。

 

最初は息を吐き出す所から始まって、「Ha-lalala・・・(ハラララ)」と発声練習します。

「Ha-」という息に乗せる事で、喉の無駄な力みが抜け、「舌だけのトレーニング」に集中できるようになります。

息の流れを止めないまま、舌先だけを弾いて「Ha-lalala・・・(ハラララ)」と連続で発音します。

舌が硬いと、「ラララ、、、」と続けて発音する事ができません。(めちゃ疲れます。)

慣れたらリズムを変えて、3連符(タタタ)や、16分音符(タタタタ)でやってみましょう。

喉ビブラートのメリット

喉でかけるビブラートは、速いビブラートをかけられる事がメリットです。

その為、感情や、個性を強く出す事ができます。

自分の意思でコントロールできるようになれば、曲のイメージに合わせて、使いこなせるようになります。

ちりめんビブラートは効果的に使う

ちりめんビブラートは、基礎的な発声ができてから使った方がいいです。

喉ビブラートは、喉の負担になりやすい上に、癖が付くと直しにくいです。

 

もともと、「ちりめんしかできない」という事であれば、なおさら基礎を見直してみましょう。

「わざと揺らす事」と、「勝手に揺れてしまう事」は違います。

基礎ができてから、ここぞという場所でビブラートを使い分けてみましょう。

ちりめんビブラートが上手い歌手

ちりめんは「繊細で切ない印象」を与えます。

どの場面で使うと効果的なのか、実際に使いこなしている方を参考にしましょう。

・宇多田ヒカル

・GACKT

・黒沢薫(ゴスペラーズ)

感情表現が豊かで、個性的な雰囲気を持った魅力がありますね。

ビブラートに正解はない

これを言うと身も蓋(ふた)もないですが、どれだけビブラートや、歌が上手かろうと自己満足でしかないです。

発声に関しては沢山のメソッドがあり、ボイトレの先生ですら、「宗教みたい」と言ってしまうほどです。

なので、どのように歌っても、誰かが聴いて感動すれば何でもOKです。

まとめ

以上、ちりめんビブラートの原因や直し方についてでした。

・「体のどこか」が力んでいる

・声帯の脱力しすぎ、声帯周りの筋肉不足

・呼吸が浅い

・舌の筋力不足

・「声帯を閉じる力」と「息量」のバランスが悪い

・発声の基本は「姿勢・喉のリラックス・腹式呼吸」

・ロングトーンの練習

・「ラララ」で歌って舌を鍛える

ビブラートを調整できるようになれば、色んな歌が歌えるようになります。

より楽しく歌えるようになるでしょう。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

ふわはるな