【母音だけで歌う】トレーニング法と発声練習・やり方

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ボイトレに通うと、「母音」で基礎レッスンを受ける事があります。

何でかというと、母音の時の、口の形が大事だからです。

 

普段、ボソボソと小さく会話した事で、聞き返される事がありますよね?

しっかり母音発声ができると、声がはっきりと響き、魅力的になります。

 

ここでは、母音発声について、解説していきます。

母音とは?

母音は、「あいうえお」の部分です。

日本語は、「子音」と「母音」の組み合わせです。

 

例えば、「か行」。

子音の「k」に、母音「a,i,u,e,o」の組み合わせで、

「かきくけこ」になります。

 

つまり、「a,i,u,e,o」の成分が、母音です。

母音が苦手な日本人

普段、「母音」を意識する事は少ないです。

日本語は、言語的に、あまり筋肉を使いません。

「舌先」だけで、話せてしまうからです。

 

その為、呼吸が浅かったり、舌の筋肉が硬かったりします。

しかし、発声には「母音」の時の、「喉の奥」の空間が必要です。

空間が広がれば、響く音になるからです。

 

赤ちゃんの時は、誰しも「アー」といった、長い母音で発声をします。

彼らは喋れないので、喉の奥を使って、自然と母音発声をしています。

 

大人になると、母音発声や、その為の筋肉を忘れてしまいます。

大きく広げたいのは、「口の中」

必要以上に、大きい口で歌うのは、N Gです。

大きく広げたいのは、「口の中」や、「喉の奥」です。

 

口先を、必要以上に大きく開けると、無駄な力が入ります。

発声がしづらいだけでなく、力が入りすぎて、あごを痛める人もいます。

 

縦に口を開くスペースとしては、「指2本」くらいまでです。

開けすぎはNGです。

母音だけで歌う効果

母音だけで歌う、メリットを紹介します。

以下の4つです。

・声が響き、大きくなる

・歌詞がはっきりする

・発声が楽になる

・「歌の問題」を探りやすい

1つずつ解説します。

声が響き、大きくなる

口の中の空間が確保できると、声が響き、大きくなります。

ただし、「口を大きく開ければいいんだ!」と、開けすぎはNGです。

筋肉は繋がっているので、過度に開くと、逆に声が出づらくなります。

 

口というより、喉の奥に空間ができて、そこで響きます。

それによって、力まなくても、声が大きくなります。

歌詞がはっきりする

歌詞がはっきり、聞き取りやすくなります。

これは、「発音」が丁寧になり、「言葉」がはっきりするからです。

「劇団四季」という有名な劇団でも、セリフをはっきり伝える為に、母音歌唱の練習をしています。

発声が楽になる

舌や、口周りの筋肉がついてくると、発声が楽になります。

母音歌唱によって、眠っている筋肉を、鍛える事ができるからです。

舌の筋肉がつけば、それで支える事ができて、楽に歌えるようになります。

「歌の問題」を探りやすい

歌っていると、「この歌詞の、この部分に力が入る」と悩む事があります。

 

そんな時は、「母音」の発声に、問題があったりします。

例えば、母音の舌の位置や、口の筋肉の動かし方などです。

母音で歌ってみると、問題を見つけやすいです。

「母音だけで歌う」練習をしよう

以上を踏まえて、「歌詞を母音だけ」で歌いましょう!

 

例えば、「愛してるの響きだけで」という歌詞の場合、

「あいいえうおいいいあええ」となります。

母音が綺麗に発音できると、聞き取りやすい声になります。

全ての歌詞に、母音をふって歌ってみましょう。

次に、元の歌詞で歌う

「母音だけで歌う」練習をしたら、元の歌詞で歌い直します。

母音の時の口の形、響きの感覚を、そのままで歌う事がポイントです。

元の歌詞に戻した時、最初より響きが良くなったり、はっきり聞こえたりします。

最初に「母音」で1曲歌ってから、次に元の歌詞で歌ってみましょう。

簡単な曲や、好きな曲で練習してみる

母音だけで歌う時は、簡単な曲からやるのがお勧めです。

ストレスを感じにくいからです。

 

ただし、選曲に悩むのであれば、自分の好きな曲で良いです。

母音発声は地味なので、好きな曲でやった方が、モチベを維持できます。

母音の発音トレーニング

母音の発音について説明します。

あ(a)

1番、脱力する母音です。リンゴをかじるイメージ。

縦に、指が2本入るくらいに開きます。

舌は自然に置いたまま、あごと一緒に下げます。

え(e)

「あ」の状態から、ふわっと、少し横に開きます。

分かりやすいのは、驚いた時の「えっ!?」の口の形です。

い(i)

ニコッと笑った時の、口の形です。

「両頬」を上げて、口を横に開きます。口の中は潰さないように。

上がった頬のライン上で、声が響く事を意識すると良いです。

お(o)

この母音は、最も口の奥で響きます。

口を縦にすぼめます。あごは「う」より下に下げます。

う(u)

母音の中で、あごの開きが最も小さいです。

「お」よりも、口をすぼめます。指一本入る程度。

「い」と「え」は難しい

「い」と、「え」が苦手という人は多いです。

 

他の母音に比べ、舌が持ち上がるからです。

その為、無駄な力が入りやすく、ペタッとした響きになりやすいです。

また、口の中が狭くなる母音なので、共鳴がしづらい点もあります。

 

ポイントとしては、「口の中の空間は保ったまま、舌はふわっと少し持ち上がるだけ」という意識です。

「い」と「え」は、難しいです。

最初は疲れる

最初は、「疲れる!」と感じる人は多いです。

母音のトレーニングは、舌の筋肉や、口周りの筋肉を使います。

舌の筋肉が固定できなかったり、口周りがプルプル震えたりします。

 

それは、お腹や足の筋トレを始めた時に、プルプル震えるのと同じです。

それだけ、普段使えていない部分という事です。

 

まず、喉の奥の空間は、リラックスしましょう。

そして、母音発声をして、歌いながら鍛えていきましょう。

だんだん、疲れなくなります。

まとめ

母音の発声について、解説してきました。

・言語的に、日本人は「母音」が苦手

・「喉の奥」や、「口の中」の空間が大事

・歌詞を「母音だけ」で歌ってから、元に戻す

・簡単な曲や、好きな曲で練習する

・「い」と「え」は難しい

・最初は疲れる

母音発声をする事で、「響く声」が手に入ります。

歌はずっと上手くなりますし、歌詞もよく伝わるようになります。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

ふわはるな