ロングトーンとは?発声練習の意味とやり方・コツ・歌のボイトレ方法

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歌っていると、息が続かなくなったり、不安定になったりする事があります。

 

「歌に安定感が欲しい、、」という人は、ロングトーンの練習をすると良いです。

長く息を吐ける事は、歌の基礎的な技術になります。

その為、ロングトーンができると、歌が大分安定します。

 

今回はロングトーンの練習方法について、書いていきますね。

ロングトーンとは

ロングトーンとは、同じ音で、長く声を出し続ける発声法です。

 

歌では、中~高音域で使われる事が多いです。

メロディの終わりに、ロングトーンで歌い切ると、強い印象を残す事ができます。

 

ゆっくりと、長く息を吐き続ける技術が必要になります。

発声の基礎

ロングトーンが安定すると、発声の基礎が身につきます。

 

なぜなら、横隔膜を動かす、「腹式呼吸」が中心になるからです。

「腹式呼吸」は、深い呼吸になります。

歌う上で、沢山の息を取り込める、大事な呼吸法になります。

 

ロングトーンをする事で、基礎となる腹式呼吸に近づきます。

メリット

ロングトーンのメリットをあげます。

・声が揺れないので、ピッチ(音の高さ)を一定に保てる

・ビブラートが上手くできるようになる

・曲の最後に使う事で、大きな印象を与えられる

安定した息で伸ばす事ができれば、ピッチがよくなります。

 

それから、ビブラートが上手になります。

ビブラートは、伸ばした音を揺らす技術です。

その為、十分に伸ばせていないと、揺らす音ができません。

 

または、ビブラートが不安定で、細かな震えになる事があります。

これは、「ちりめんビブラート」と呼ばれます。

ビブラートを安定させたい人は、基礎練習にロングトーンを取り入れると良いでしょう。

 

歌の中では、曲の最後にロングトーンが使われる事が多いです。

上手くなれば、印象に残る歌い手になるでしょう。

ロングトーンの練習方法

ロングトーンの練習方法について、書いてきますね。

練習方法・ポイントとしては、以下の7つです。

1・腹式呼吸になるように

2・腹式呼吸を体感してみる

3・リラックスして、正しい姿勢で立つ

4・吐く息は一定に保つ

5・同じ音で、声を出してみる

6・秒数を長くしていく

7・意識する事

ここから、1つずつ解説していきます。

腹式呼吸になるように

ロングトーンは、多くの息が必要なので、「腹式呼吸」を身につける必要があります。

呼吸は大きく分けて、「胸式呼吸」と、「腹式呼吸」の2つが有名です。

 

まず、肺は自力で広がる事ができません。

周囲の筋肉や、骨格に助けられて動いています。

 

胸の骨格が動いて、肺に空気を入れるのが、「胸式呼吸」です。

横隔膜が下がる事で、内臓が押されて、お腹が膨らむのが「腹式呼吸」です。

後者の「腹式呼吸」の方が、2・3倍の空気を肺に取り込めるとされています。

 

息を吸う時に、肩や胸が動いていたら、「胸式呼吸」になっています。

この場合、空気の量が少ないだけでなく、喉周りの筋肉に不要な力も入りやすいです。

 

なるべく、「腹式呼吸」ができるように、意識していきましょう。

腹式呼吸を体感してみる

腹式呼吸が分かりにくい人は、仰向けに寝てみます。

立つ時に使う筋肉を使わないので、リラックスでき、腹式呼吸になりやすくなります。

 

仰向けに寝たら、鼻からゆっくり息を吸います。

次に、口からゆっくり吐きます。

 

吸う時は、お腹の下あたりに、息が入るイメージをします。

お腹が膨らんでいるか、手で触って確かめてみましょう。

 

もしも胸が動いていたら、まだ腹式ができていません。

お腹が膨らんでいたら、腹式の初歩ができたという事です。

 

さらに慣れてきたら、一番盛り上がっている部分が、「丹田」(たんでん)の場所だと理想的です。

場所としては、おヘソから、5㎝くらい下の所です。

指の4〜5本分か、握り拳ひとつ下、と例える事が多いです。

 

これは、実際に臓器が存在する訳ではありません。

ただ昔から、「気力が集まる」と言われる場所です。

 

少しずつ、深い呼吸に近づいていけるように、体感してみましょう。

リラックスして、正しい姿勢で立つ

腹式呼吸を体感してみたら、正しい姿勢で、立ってみます。

姿勢が悪いと、体はバランスを取ろうとして、余計な力が入ってしまいます。

発声練習は、正しい姿勢で行う事に意味があります。

 

足は腰の幅に開きます。背筋は無理なく、真っ直ぐにします。

そして、余計な力が入らないよう、リラックスしましょう。

吐く息は一定に保つ

ロングトーンで大切なのは、「吐く息の量を一定に保つ」事です。

 

最初に多く吐くと、すぐに息が無くなってしまいます。

すると、最後の方の声が小さくなってしまいます。

最初から最後まで、同じ息の量で、息を吐き続けられるよう意識しましょう。

同じ音で、声を出してみる

音は、自分が出しやすい高さで始めます。

 

「あーーーーー」と、声を出していきます。

声が揺れないように、真っ直ぐ出してみましょう。

 

最初はすぐに、息が無くなってしまうのが分かります。

ただ、慣れるとだんだん、長く出していけるようになります。

秒数を長くしていく

声出しに慣れたら、ストップウォッチを使ってみましょう。

携帯電話に、もともと入っている機能があるので、それを使いましょう。

 

秒数を確認しながら行います。

最初は、短い秒数で試していきます。

いきなり、長く吐こうとすると、すぐに息がなくなってしまいます。

まずは、慣れていきましょう。

 

段階としては、以下の通りです。

 

①10秒を目標にする。

②15秒を目標にする。

③20秒を目標にする。

 

最終的に、20秒できるようになればいいやー。という感じです。

意識する事

「ただ声を出している」だけでは、上達スピードが遅い事があります。

体や、筋肉の動きを意識しながらやった方が、効率が良くなります。

・無駄な力が入っていないか

・深い呼吸ができているか

・安定して、ブレない声を出し続けられるか

・綺麗に響いた声が出ているか

喉の力で押したり、息の量を途中で増やしてはいけません。

息が無くなって、声が続かなくなります。

吸った息は、均等に吐き出しながら、声を出します。

 

無駄な力が入っていると、声がミュートされ、響きにくくなります。

適度に力が抜けていれば、声は響きます。

響いた声が出ているかも、意識したいポイントです。

 

自分の体で、息の流れや、筋肉の緊張具合を確認しながらやりましょう。

まとめ

以上、ロングトーンについて書いてきました。

・発声の基礎ができる

・腹式呼吸が大切

・安定して、ブレないで声を出し続けられるか

・力まずに、響いた声で出ているか

・理想としては、20秒できるようになりたい

ロングトーンが身につくと、深い呼吸ができるので、歌も安定します。

「この人、歌が上手いな!」と、思ってもらえるようになります。

 

短い時間の練習でも、少しずつ続ける事が大切です。

だんだん、歌う筋肉がついてきますから!一緒に頑張りましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

ふわはるな