ロングブレスのやり方!練習時間は短くてOK!歌のボイトレ

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声は、息が土台になります。

吐く息が安定しないと、歌もフラフラになってしまいます。

 

その為、基礎練習として、「ロングブレス」をすると良いです。

ロングブレスは、長く息を吐き続ける練習です。

 

声の安定感を得る事ができます。

また、高い声の張りの維持にも、役立ちます。

今回は、ロングブレスのやり方について、書いていきます。

ロングブレスが安定していないデメリット

ロングブレスが安定していないと、以下のようなデメリットがあります。

・声が揺れる

・長く伸ばした時、ピッチ(音の高さ)が下がる

・フレーズの最後(メロディの区切り)まで、声が持たない

息に十分な余裕がないと、歌が安定しません。

フレーズの最後、もう1小節先くらいまで歌う気持ちで、十分な息を取り込めるとよいでしょう。

ロングブレスのやり方

最初は、ゆっくりと、鼻から息を深く吸います。

次に、静かに口から吐いていきます。

 

吐く時は、前歯の裏側に息を当て(特に上の前歯)、そこから息を漏らしていきます。

この時、「sssss」(スー)という、息の漏れる音がします。

この「s」音を、長く続けて出していきます。

これは、「ブレスプレス」と呼ばれます。

 

この状態の時に作られる、肺の中の圧力は、歌っている時のそれとほぼ同じです。

なぜ「s」でやるのか

「s」が、声帯を使わない「子音」(しいん)だからです。

ウォーミングアップは、声帯を使わない所から、始める事が大切です。

 

子音の「s」は、摩擦音と呼ばれています。または、無声子音(むせいしいん)とも言います。

これは、声帯が震えません。前歯から、息が漏れているだけの音です。

声帯を休ませながら、横隔膜を中心とした、腹式呼吸のウォーミングアップができます。

 

一流のスポーツ選手は、ウォーミングアップを大切にします。

歌も、最初に大きな声で発声練習をするのは、いきなりダッシュをする事と同じです。

 

ロングブレスをする目的は、ウォーミングアップをかねています。

姿勢

正しい姿勢で行うトレーニングに意味があります。

姿勢が悪いと、肺を圧迫したり、余計な所に力が入ったりします。

 

背筋は真っ直ぐにします。

立っていても、座っていても、どちらでも構いません。

余計な力は入れず、リラックスする事が大切です。

 

では、具体的な練習方法について、書いていきますね。

メトロノームを使った練習方法

テンポは「60」で行います。

テンポ「60」は、「1秒」の事です。

①8秒かけて、息を吐きます。

②2秒かけて、鼻からゆっくり吸います。

上記の①②を、1セットで繰り返します。

図で表すと、以下のようになります。

慣れてきたら、吐く秒数だけ、伸ばしていきます。

「8→12」「12→16」「16→20」と、4秒ずつ、伸ばしていきましょう。

 

2秒かけて吸うのは、そのままです。

ちなみに、2秒で鼻からゆっくり吸うのは、その方が腹式呼吸ができやすいからです。

練習で意識する点

練習で意識する点は、2点です。

・息が揺れない事

・出だしから終わりまで、均等である事

安定して、ぶれない息で吐き続けられる事が大切です。

上記の2点を、意識してやってみましょう。

頭の中で数えてやってもOK

ロングブレスの練習は、メトロノームがなくてもOKです。

 

時計の秒針を見ながら測ったり、頭の中で数えたりもできます。

また、いつでもどこでもできます。

 

自分で好きなように、アレンジしてみましょう。

できるかぎり長く、均一に息を吐く事が目的です。

何回やるか

3回から、5回を目安に繰り返しましょう。

自分の体調に合わせて、必要であれば、少し休憩を挟んでも構いません。

無理をしないようにしましょう。

20秒が目安、理想は30秒

実践的な事を言えば、20秒がとりあえずの目標です。

20秒、楽に口から息を吐く事ができれば、普通に歌う分に問題はありません。

30秒までいけたら、さらに理想的です。

練習時間は「2分」でいい

1週間に1回・2時間より、毎日2分の練習の方がいいです。

精神的に、その方が楽ですし、繰り返す事で体が覚えていきます。

小さな事から、習慣化する方が効率的です。

まとめ

ここまで、ロングブレスのやり方について、書いてきました。

・「s」音は、声帯を使わないウォーミングアップ

・前歯の裏側に息を当て(特に上の前歯)、「sssss」(スー)と息を漏らしていく

・メトロノームはテンポ60(1秒)で

・吐く秒数を、だんだん伸ばしていく

・息が揺れないか、出だしから終わりまで均等か、この2点を意識する。

・練習時間は、2分でいい

ロングブレスする事によって、歌の安定感が増し、高い声の張りの維持にも役立つでしょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

ふわはるな