母音で歌う効果・それぞれの母音ごとの特徴、種類、明るさ

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歌を歌う上で、母音の練習はとても重要です。

母音ごとに、筋肉の動きや、響きが違います。

 

苦手な音域があれば、それに適した母音で練習すると、効率的に歌が上手くなります。

この記事では、母音ごとの特徴、効果を紹介します。

母音とは?

簡単に言えば、「母音」は「あいうえお」の事です。

日本語は、「子音」と「母音」の組み合わせです。

 

例えば、「か行」。

子音の「k」に、母音「a,i,u,e,o」の組み合わせで、

「かきくけこ」になります。

「母音」は、「a,i,u,e,o」の事です。

母音で歌う効果

まず、母音で歌う効果を紹介します。

以下の3つです。

・「歌詞」が 聞き取りやすくなる

・声が大きくなる

・喉(のど)がリラックスしやすくなる

1つずつ説明していきますね。

「歌詞」が聞き取りやすくなる

1音1音の発音が丁寧になるので、歌詞がはっきりします。

よく歌を聴いていて、「今、何て言ったんだろう?」と思う事がありますよね。

1音がハッキリする事で、聞き取りやすくなり、意味が伝わりやすくなります。

声が大きくなる

口の中や、喉の奥の空間が広がるので、声量が上がります。

大きいホールだと、音がよく響きますよね?

同じように、空間に響く事で、声が大きくなります。

喉(のど)がリラックスしやすくなる

発声が楽になるので、喉もリラックスしやすくなります。

母音の練習をすると、歌う筋肉も育つので、無駄に力まなくなるからです。

喉がリラックスした状態で、抜けの良い声になります。

母音の「明るさ」の違い

母音には、「明るさ」の違いがあります。

喉の内壁の微妙な動き、舌の位置などが、周波数を変えるからです。

最も明るいのが「い」で、「い→え→あ→お→う」の順に暗くなります。

よく母音の練習で、「いえあおう」の順で発声した覚えがありませんか?

あれは、「明るい母音」から順に、「暗い母音」に発声しています。

母音ごとの特徴・効果

ここでは、母音ごとの特徴、効果を述べていきます。

「あいうえお」の順に、それぞれ説明していきますね。

「あ」

1番、喉がリラックスして出す母音です。舌もゆるみます。

全身に響きやすいです。

 

また、「中高音域」の訓練に役立ちます。

※中高音域=男性はやや高め、女性はやや低めの音域。

 

この音域に力みがある人は、そこの筋肉が眠っている場合があります。

「あ」を使った音階練習は、全部の母音をむらなく歌う事ができます。

「い」

縦めに響く声を作ります。高音が出にくい人に最適です。

高周波の響きが増幅するので、声をはっきり、力強くします。

 

声帯が中央に、ぴったり閉じる発声なので、声帯の調整ができます。

歌った後の「クールダウン」に使う事があります。

 

声が疲れると、声帯が腫れ、少し反り返ります。

すると、中央で声帯が閉じないので、声がしゃがれたりします。

 

そんな時、「い」で音階を、上から下に軽く歌います。

声帯の腫れを鎮め、中央でキチンと閉じるよう、調整してくれます。

「う」

1番、「低い周波数」を持つ母音です。

喉頭(こうとう)=「のどぼとけ」が下がり、喉のスペースを広く保ちます。

 

「声が細い」と悩む人は、この母音で「喉頭」を下げる練習をしましょう。

声を深くする効果があります。

「え」

「あ」と「い」の中間の音で、口を横に開きやすいです。

その際に、口の中が狭くなるので、力みやすいです。

喉の空間が保てるよう、意識しましょう。

 

「い」の次に、高音の練習に適しています。

また、中音と低音が入りやすいです。

「お」

「あ」と「う」の中間の音で、「あ」より奥の空間が広がります。

喉の奥と、舌根が下がりやすいです。

それによって、胸に響きやすく、低音の練習に効果があります。

口の開け方と、種類

参考までに、口の開け方と、種類について紹介します。

以下の3つです。

・たて

・よこ

・まる

それぞれ、解説していきますね。

たて

口を縦に開くと、空間ができ、響きと深みがある声になります。

一方で、「こもった音」に聞こえやすい点もあります。

よこ

口を横に開くと、空間があまりできないので、声が響きにくいです。

女性だと、「キンキンした音」に聞こえるかもしれません。

一方で、トーンが明るく聞こえます。

まる

丸く開く時は、縦にも横にも、程よく開いた状態です。

縦と、横に開いた時、その中間のトーンになります。

バランスが良い響きと言えます。

まとめ

ここまで、母音ごとの特徴、効果を説明してきました。

・「歌詞」が 聞き取りやすくなる

・声が大きくなる

・喉(のど)がリラックスしやすくなる

・母音の明るさ→「いえあおう」の順に暗くなる

・母音ごとの特徴がある→使い分けて練習すると良い

・「口の開け方」の種類によって、声のトーンは変わる

練習目的に合わせて、母音で歌うと、効率的に上手くなります。

結果的に、短時間で成果を出す事ができます。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

ふわはるな