もくじ
ファルセットと裏声は「カテゴリー」が同じ
・基本的にはどちらも同じ「裏声」というカテゴリー
・ただし、全然別物ではない
・裏声は高音域の発声の総称。その中にファルセットやヘッドボイスといった種類が含まれると考えられている。
・ファルセットの方が息の量が多く含まれ、声帯の一部だけが振動することで生じる、柔らかく繊細な音色。透明感がある。
・ファルセットは息が多く漏れる柔らかい声であり、声帯が完全に閉じない状態で発声されます。
・より声帯がしっかりと閉鎖し、真のある響きを持った裏声がヘッドボイス。これは音量が出やすくロングトーンや音程の移動が容易になる特徴があります。
・裏声の中にはより芯があり、響きを伴う発声も存在する。
・裏声にもいくつか種類があり、その1つが「頭声(ヘッドボイス)」ヘットボイスは、頭に響かせて発声する技法でオペラ歌手などがよく使って歌います。
さらに超ハイトーンの発声法で「ホイッスルボイス」があり、これを使う代表的な歌手といえばマライアキャリーの名前が挙がるでしょう。
また、「中声(ミドルボイス)」といって、中音域から高音域を楽に出すボーカルスキルがありますが、これらを使いこなすためにも「ファルセット」を習得されると良いでしょう。
・これらの違いを理解する事は、自身の声の可能性を広げる上で重要です。
ファルセットとは
・イタリア語(falsetto)「嘘の」「仮の」といった意味がある。
ルーツはラテン語のfalsus(ファルスス)。
・歌手が通常の声域より高い声(高音)で歌う唱法です。高音域に対応するために作り出す声色を発声するための技術で、日本語では「仮声」と訳されることもあります。ネガティブな印象の名前。
先述した通り、ファルセットは流派によっては良くない裏声だと思われています。
その理由は、ファルセットを出している時に稼働する筋肉の組み合わせが、歌の時に稼働する筋肉の組み合わせと異なるからです。
ファルセットを発声している時、稼働しているのは声帯を引き伸ばす「輪状甲状筋」と、それに対抗する作用のある「後輪状披裂筋」だけだと言われています。(メロディを歌えない裏声。要するに純粋な裏声)
しかし、歌を歌う際には、滑らかに音程を取ったり、ロングトーンをしたりしないといけないので、喉仏を吊っている筋肉群である「喉頭懸垂機構」が稼働しています。
喉頭懸垂機構が稼働することで、声は「支えられている」ような感覚になり、音程を操作したり、ロングトーンしたりすることができるようになります。
ファルセットはこの「喉頭懸垂機構」が稼働していない声なので、歌の中では使えない声なのです。
(余談ですが、ファルセット特有の柔らかい音質をキープしたまま、喉頭懸垂機構を参加させてロングトーンができるようになった声を「支えられたファルセット」と呼んだりします。ファルセットを良くない声だとしている流派でも、「支えられたファルセット」については積極的に練習すべきという意見が多いです)
しかし、ファルセットは「輪状甲状筋」と「後輪状披裂筋」に対してピンポイントの負荷をかけることができるので
・裏声が苦手な人
・音が詰まってしまう人
・喉締めがひどい人
などに絶大な効果をもたらします。
いくら歌で使えないとはいえ、使い方によってはファルセットも意味があるのです。
・ファルセットのときは、声帯を伸ばす輪状甲状筋という筋肉が働き、声帯を閉じる力が弱まっています。その声帯は伸びている状態(1弦のような細い弦)になっており、その発声は弱く細い声になります。
発声時に声帯を閉じる閉鎖筋群が強くに使われていると、ファルセットは出しづらくなってしまいます。
・ファルセットは輪状甲状筋を鍛えることができ、これは主に、音程の調整を行う筋肉です。
・輪状甲状筋が鍛えられると、高い声が出しやすくなる上に、高音域が力強く歌えるようになる。
・高音域の持続力も高まる為、ロングトーンも安定して出せるようになります。
・輪状甲状筋が鍛えられると、声帯の柔軟性が向上します。高すぎて上手く歌えなかった歌が、楽にのびのびと歌えるようになるでしょう。
・ファルセットは、声質が柔らかく、優しい響きになるのが特徴の発声方法です。
喉に力を入れすぎず、息をたくさん流しながら柔らかい音質の声を作っていきます。
ファルセットを習得すると、高音でも喉に負担をかけずに歌うことができます。
歌える曲の幅も広がり、優しく切ない声色を作ることが出来るので、グッと表現力も上がります。
・使用用途としては、高いキーを繊細な表現で歌う事。
・高い音を無理やり地声で出そうとするのではなく、あえて裏声を使うことで繊細さを表現する。歌にメリハリが生まれる。高音を出すのが苦手な人には、楽に高い音を歌うコツにもなる。
ファルセット=「裏声」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
・芯がある裏声はファルセットとは区別して考えられています。
・裏声よりも、さらに閉鎖が弱くなり、息漏れが増える
・声帯を軽く閉じた状態で息を多く含ませて出すテクニックの一つ
・ファルセット/支えのない裏声=地声系の筋群がほぼ動いていない状態
・柔らかい音
・女性のような高い声
・裏声や仮声とも呼ばれる
・鍛え上げると力強さも
・喉への負担を減らせる
・音域を高く広げやすい
・ファルセットの練習は輪状甲状筋が鍛えられる→声帯の柔軟性が向上する→高い音程が楽に出せるようになる
・コツは小さい声量でリラックスして出すことから
強くてしっかりとした声色(表声と呼ばれる)は、声帯を閉じる筋肉(閉鎖筋群)が働きます。(比較的低音域部分の発声に使われる)
しかし、ファルセットを出すときは、声帯を伸ばす筋肉(輪状甲状筋)が働くので、声帯を閉じる力が弱くなります。この状態になっていると細くて弱い繊細な声になるのです。
ファルセットで発声しようとしても閉鎖筋群(声帯を閉じる筋肉)が働いていたら、発声することが難しくなりますので、自分の身体に意識をむけて声の出し方を練習しましょう。
ファルセットをきれいに出すためには、以下の3つコツがあります。
・腹式呼吸で歌う
腹式呼吸は歌唱や発声の基本です。歌を上手く歌うためにもしっかりとマスターしましょう。
発声するときに、余計な力を抜いてリラックスすることが大切です。
舌筋や声帯の筋肉、表情筋などに力が入ってしまうと、声帯が強く閉まりやすくなってしまうので注意してください。
・頭に響かせるようにして声を出す
声はそれほど出さなくても良いのですが、頭の方に声が出ている感覚をつかむのが大切です。
口を「オ」とまるく響かせるような形にして、「FU」と声を出してみてください。そうすると優しく繊細な声が出ます。
・咽頭を開く感覚を身につける
喉を開く感覚が身に付くと、ファルセットを楽に発声しやすくなります。
・リラックス
ここからはファルセットの出し方を詳しく解説していきます。
特に「裏声が苦手な方」や、「高音で悩んでいる方」、「喉締めがきつい人」はよく読み込んでください。
初心者でもできるファルセット発声の手順
ファルセットの出し方において1番大事なのは「1秒しかロングトーンできない」という部分です。
みなさん「ため息」をついてみてください。
どうですか?
1秒くらい伸ばすのが限界じゃないですか?
ファルセットも「ため息」と同じくらい息の消費量が激しい声です。
つまりファルセットを発声する手順は
①ため息をつく
②そのため息に、裏声を少しだけ乗せる
この2ステップで十分です。
この文章のアドバイスだけでも、おそらくほとんどの方は出せると思います。
音域は「B3〜B4」の範囲内にしましょう。
この範囲をスムーズ出す練習をすることで、「輪状甲状筋」と「後輪状披裂筋」を効率良くトレーニングすることができます。
ファルセットを出す上で絶対に抑えておきたいのは、「声が浮いているような体感」です。
ファルセットは息を堰き止める動作が一切働かない声なので、息の流れを堰き止めることができる
・「仮声帯」
・「喉頭蓋」
・「披裂軟骨」
こういった部位は全て全開まで開かれています。
(詳しくは地声を高くする方法をチェック!)
そして、声帯だけが若干振動し音が出ている状態なので、声の振動感はとてつもなく軽いはずです。
ほとんどの方は
「鼻や前歯の辺りから声が出ている」
「声が浮いている」
といった体感になるはずです。
息を堰き止めようとしていると、声帯を開閉している「披裂軟骨」の部分までもが閉まろうとするので、軟骨が触れ合い、振動感を喉に感じたり、喉に引っかかりを感じたり、ファルセットにノイズが混じったりします。
こういったエラーを引き起こしているのは全て「息を堰き止めようとする意識」です。
無意識のうち喉で息を節約しようとしてしまう癖が付いていると、こういった症状が出てしまうので、息を1秒で全部吐ききってしまうくらいの気持ちで、息を吐く妨げになる意識を全て取り除きましょう。
ファルセットは基本的に、ため息と同じくらい急激に息が無くなるので、ため息よりも息が出ずらい感覚になったりしてもアウトです。
息と声が完全に溶け合っているような体感を目指しましょう。
・ポップスの場合、「ファルセット」だけで歌うと99%の確率でおかしなことになります。
「ファルセット」は一部分に使うから効果的なのであって、全てファルセットで歌っては変化の乏しい退屈な歌になってしまいます。
ボサノバのようなBGM色の強い楽曲ならファルセットだけで歌っても成立しやすいのではないでしょうか。
ファルセットのメリット
・高音をコントロールしやすくなる(高音域が楽に歌えるようになる)
地声で届きにくい高音域を喉に力を入れずに発声出来るようになる。
これは声帯の柔軟性を高める輪状甲状筋が鍛えられ、高音域の発声がスムーズになるからです。
高音の選択肢が広がる
高音への苦手意識が和らぐ
・透き通った声が出る
声帯の一部だけを振動させる→空気を多く含んだ繊細な音色。バラード。
・声が力強くなる
呼吸筋や声帯周辺の筋肉が鍛えられる→地声の響きが安定し力強くなる
・喉への負担が減る
声帯の一部だけを振動させて発声する為、喉にかかる負担を軽減できるメリットがあります。(特に高音域)
喉への負担を減らしながら、高音の歌唱域を伸ばすことができます。
・表現の幅が広がる
裏声とは
・裏声/ヘッドボイス=地声系の筋群も動いている状態(メロディが歌える裏声)
・裏声は声帯が薄く、部分的に接触しながら振動する事で生まれる声(声帯の縁だけが接触し、息が多く漏れながら響く特徴がある。つまり、声帯が薄くなった状態で発せられる声という事)
・ヘッドボイスは声帯全体をしっかりと閉じて振動させるため響きが強くなります。
・地声が声帯全体がしっかり振動するのに対し、裏声は縁部飲みが振動し、隙間ができる。
「ヘッドボイス」ですが、こちらはファルセットと同様裏声に属する、ファルセットとは全く別の声です。
ヘッドボイスは一般的に「芯のある裏声」と定義されていますが、裏声に芯を持たせるためには
・ファルセットの時に稼働している「輪状甲状筋」と「後輪状披裂筋」
・声を支える喉頭懸垂機構の一つで、喉を引き上げる役割のある「甲状舌骨筋」
・同じく喉頭懸垂機構の一つで、「甲状舌骨筋」が喉を引き上げる力に対抗するための「胸骨舌骨筋」
・「甲状舌骨筋」によって喉仏が引き上げられることによって反射的に働き始める声帯閉鎖筋「声帯筋」
少なくともこういった筋肉が働かないと、芯のある裏声「ヘッドボイス」にはなりません。
声帯の動き
ファルセットは宇多田ヒカル(柔らかい響き)(声帯が完全に閉じ切らず、息漏れの多い柔らかい音質)
裏声は声楽(強い響き)(声帯の振動が保たれ、共鳴もしっかり行われている強い裏声)


